とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
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585: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/04/25(月) 00:11:51.04 ID:iYeb0eqs0

結局の所、その身分は他人から与えられたものでしかなかったということだ。
清教を守護する最固の城壁。それ故に、彼女は籠の中の小鳥として飼われていた。
いや、ただ飼われるだけならばどんなに良かったか。
『人間』として扱われているだけ、まだマシというものだろう。


悪いことに、彼女は組織の中に於いては『人間』ではなく『道具』だった。
そして組織は、自我を持つ道具である彼女を律するため、彼女の体に細工を施した。
一年毎に訪れる脳の記憶限界。それに伴い必要となる記憶の消去。
周期的に記憶を消すことで彼女の意識を一新し、自身の在り方に疑問を持たせないようにする。
その呪いは一年前の七月二十八日、上条当麻の右手で破壊されるまで続いた。


――――人の心を動かすためには、『重みのある言葉』が必要だ。
そしてその言葉は豊富な経験、確固たる意志の中から生まれ出でる。
心に響く名言を残す者は、往々にして波瀾万丈の人生を送っている。
平凡に生きている軟弱者の言葉などに、誰が耳を貸すというのか。


インデックスは今から2年ほど前までの記憶しか持っていない。
それ以前の記憶は消されてしまい、最早取り戻すことは叶わない。
かつての自分がどんな思いを持って、どんな風に歩いて生きていたのかわからない。
自分の傍にいて励ましてくれた人も、そして掛け替えのない大切だった人ですらも思い出せない。
言わば彼女は、知識だけを与えられた赤子のようなものだ。




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