503: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/21(日) 23:30:24.97 ID:EIMMUKx9O
  
 『先輩、そっち行ったよ!』 
  
 同行していたエリナから通信が入る。 
 視界の範囲にいる彼女の方へ視線をやれば、今回最後とされる標的が、猛然とこちらに迫ってきていた。 
504: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/21(日) 23:33:53.97 ID:EIMMUKx9O
  
 隙を見逃さず、敵が前方に体重を乗せる。 
 自然と、眉間に皺が寄った。 
 こちらとしても、とうに我慢は難しくなっている。 
  
505: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/21(日) 23:42:37.69 ID:EIMMUKx9O
  
 完全な分離を果たし、双方倒れ伏した敵を追い越したエリナが、そのまま私の方へ駆け寄ってくる。 
  
 「大丈夫!?」 
  
506: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/21(日) 23:43:05.78 ID:EIMMUKx9O
 ここまで 
507: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/25(木) 02:08:44.06 ID:QU6yr3HsO
 >>505 
 "くろくもびょう"とはいったい… 
 ちょっとした訂正だけしときます 
  
508: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/05/25(木) 02:41:07.86 ID:QU6yr3HsO
  
 意志の持ちようでは、こうして凝固させたオラクルエネルギーを、神機から切り離して扱う戦法も可能ということだ。 
 咄嗟に狙いも付け難いし、基本的には中距離程度しか維持できない代物だけど。 
  
 既に斃れた敵を追い越したエリナが、そのまま私の方へ駆け寄ってくる。 
509: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/06/04(日) 02:07:47.94 ID:jCDF+UIBO
 ◇ 
  
 「――本当にびっくりしたんだからね、こっちも」 
 「いくら疲れてるからって、ちょっと油断しすぎなんじゃない?」 
  
510: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/06/04(日) 02:09:47.05 ID:jCDF+UIBO
  
 「そんなきつい言い方はしてないと思うんだけど……まあ、最初からそこまで経験に差があったわけじゃないし」 
 「今日でエリナにも追い越されちゃったかな」 
  
 「本当にそう思ってるならもっと悔しがってよね、まったく……」 
511: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/06/15(木) 00:26:22.78 ID:VHdU/oubO
  
 こうして尾を引くような悪手を取ったのは、今回が初めてではなかった。 
 前提として、人前で血を吐いても怪しまれない状況なんてそうそう無い、というのもある。 
 だからと言って、掴まれるまで尻尾を振り続けているわけにもいかない。 
 この板挟みもまた、私を徐々に消耗させる一因になっていた。 
512: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/06/15(木) 00:30:16.21 ID:VHdU/oubO
  
 単に運が悪いだけなのか、意図的に引き起こされたものなのか、はっきりとはしていない。 
 いずれにせよ急激な攻勢に対し、私達は特に規則性もないまま駆り出され続けている。 
  
 フライアの事もあり、"ブラッド"には何度かメール連絡はとっているものの、その際の反応がいまいち芳しくないのがナナだった。 
513: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/06/23(金) 00:37:43.05 ID:QNuQC3ofO
  
 居住区の方に通っている可能性もあるけど、いつここに呼び出されるかもわからない現況では、それも少し考えにくい。 
 特に手がかりもないまま、傍らで小首を傾げ、唸るエリナに視線を向ける。 
 既に幾戦か終え、何もなければそこそこ休めるはずの私とは違い、先の任務から参加した彼女には次が待っていた。 
  
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