【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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7: ◆6QfWz14LJM
2015/08/13(木) 22:25:44.04 ID:L7zAG9e10


 現状にどこか引っ掛かりを覚えながらも、のうのうと学生生活を送っていたある日。
東の果てに現われた"赤い雨"や、"感応種"と呼ばれる新たなアラガミ……
ついでに本部直轄の"道楽"要塞についての話題で休み時間の教室が賑わいを見せていた頃、二名の客人が校舎を訪ねてきた。
一人は車椅子に乗った、喪服のような格好の女性。もう一人は、やや中性的な雰囲気を纏った、ゴシック調の衣装の青年。
内部居住区の人間から見ても少々独特な二人は私が目当てで来たらしく、私は放課後の誰もいない時間に呼び出された。

「初めまして……あなたのお父上には、フライア運用の件でお世話になりましたね」

出会い頭にそう言った女性の姿には見覚えがあった。確か、ラケル・クラウディウス博士……
神経科学分野の専門であり、本部が新たに立ち上げたフェンリル極致化技術開発局、通称フライアの副開発室長だ。
内にも外にも閉鎖的な本部が珍しく本格的な宣伝広告を打った事柄であったため、嫌でも記憶に残っていた。
しかし、そんな有名人が何の用だろうか。確かな力や資質を持った、父や兄ではなく、よりによってこの私に――

「……あなたには、ご家族の方々にない、大きな素質が眠っています」

――こちらの思考を見透かしたような発言に、思わず身体が強張る。


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