【ゴッドイーター2】隊長「ヘアクリップ」
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9: ◆6QfWz14LJM
2015/08/13(木) 22:33:24.02 ID:L7zAG9e10

あまりに突拍子もなさ過ぎて、事態の全容を理解する前に条件反射で応えてしまった部分もあるかもしれない。
ただ明確なのは、私がこの状況に期待心を持っていたということだ。
わざわざ校舎まで私自身を訪ねに来たことから察するに、恐らく父はこの状況を知らない。
いくら本部直轄のフライアといえど、用件が用件なので父の物言いを懸念したのだろう。
オペレーターか救護班に回すとでも言えば、彼も喜んで私を放り出したかもしれないけど、すぐバレる嘘はつきたくない、と言ったところだろうか。
正直、そこまでして私を抱き込む理由もわからなかったけど、私にとってもこれはチャンスだと判断することにした。
父の最も嫌がる方法で彼から独立して、外に出る口実を作る。
もう少し父の支配下に置かれておけば、独立の芽もあったかもしれないけど、この時は目の前に吊り下げられた、餌に飛びつく以外の選択肢が頭になかった。
そもそも、実際に目の前にいる二人が、このまま私を逃がしてくれるとも思えない、となれば。

後で頭を冷やしてひとしきり後悔する前に、せめて一度ぐらいは、どこまでも広がる空を眺めてみたい。

当時の私は、本気でそんなことを考えていた―


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