32: ◆DTYk0ojAZ4Op[saga]
2015/08/29(土) 20:29:47.26 ID:tNq3pxyB0
  
  
  
 聖堂の方からだ。 
 兵たちの鬨の声が聞こえる。 
  
 …ここに、魔物とデーモンが引きつけられている事で、戦局が覆されたのか。 
  
  
 魔神「…そうか。 
    人間の兵も侮れんものだな」 
  
 戦士「……………」 
  
 魔神「だが本来、魔物どもなど必要ない。 
    …力はあの小うるさい兵たちで試すとしよう。 
    貴様は、ここで死ね」 
  
 戦士「………いいだろう。相手になってやる」 
  
  
 斧槍を構えたその時、見知った声が響いた。 
  
  
 兵長「こっちだ!!!隊列を組み直せ!!!」 
  
 戦士「兵、長。無事だったのか」 
  
 兵長「突撃いいい!!!!」 
  
 魔神「…ふん。存外早かったではないか。 
    人間に対する認識を改めるべきか」 
  
 戦士「おい」 
  
 魔神「な―――ぐおお!!?」 
  
  
 斧槍の一撃で首を薙ぐ。 
 …手応えは充分に感じたが、傷はひとすじのみだった。 
  
  
 魔神「き、さまっ」 
  
  
 怒りに任せるがままの大剣を、なんとかいなす。 
 どうやら本当に、魔法を使わないらしい。 
  
  
  
  
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