38: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 15:36:56.90 ID:8m/ElpKNO
それから数日、キュゥべえはほとんどまどかと行動を共にしていた。
魔法少女に関しての話はなかったが、キュゥべえがふたりに契約を急かすような素振りはなかった。
そんなある日、学校からの帰り道で、ひとつの事件が起こった。
そのとき、キュゥべえは何かに気づいたようだった。
キュゥべえが、まどかとさやかに声をかける。
QB「まずいよ、ふたりとも。あそこにいる人を見て」
キュゥべえのただならぬ様子に、まどかは思わず身構えた。
さやか「え? 急にどうしたの? 確かに、様子はちょっと変だけど……」
まどか「あれ? あの人、首筋に何か……」
印のようなものが付いているのを見つけ、まどかに戦慄が走る。
まどか「まさか、前に話してた、魔女の口づけ……!?」
さやか「えっ!?」
QB「そうだよ。このままじゃあの人が危ない」
まどか「キュゥべえの話が本当なら、あの先に魔女がいて、あの人、殺されちゃうんじゃ……ど、どうしよう……」
さやか「……放ってはおけないよね。とにかく、追いかけよう!」
まどか「う、うん!」
魔法少女ではないふたりに、できることがあるかどうかはわからない。
もしかしたら、何もできないかもしれない。
しかし、だからと言って見殺しにするわけにはいかない。
この先に、以前見たような怪物がいると思うと、まどかの体が震えた。
QB「いざとなれば契約することもできる。覚悟はしておいてくれ」
さやか「そのときは、あたしが契約するよ。一応願いも決まってるわけだしね」
だが、ふたりが魔女の姿を見ることはなかった。
「その必要はないわ」
ひとりの魔法少女の声が聞こえた。
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