【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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4:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 18:16:22.67 ID:KpK00xl90

作業着姿の男がそう言って指差した場所には、黒々とした粘土状の窪みがあり、その窪みの中心には泥炭のような大きな板が敷いてあった。


責任者「この板……スキャンの結果、デカイ剣のような形をしていましたんで、我々は『剣』と呼んでいるんですが、その剣の刀身部分にはめ込まれるようにして、例の金属板があったんです。 まるで剣の一部のように」

コブラ「まさかとは思いますが、ここが鍛冶屋だったとでも?」

責任者「そうは思いませんが…なんにせよ、この有様じゃ用途の特定は不可能ですよ。触れば崩れる。太陽光並みの光であっという間に変質する。全くお手上げです」

コブラ「………いや、出来ることが全く無いってわけじゃ無いかもしれませんね」

責任者「え?」

コブラ「しばらく外に出てもらえませんかね?この調査には集中が必要でして」

責任者「!? そりゃ困りますよ!何かあったら…」

コブラ「お願いしますよ。それとも、私の代わりに宇宙考古学とその芸術史に長けた、専門的な調査ってものを貴方が代わりにやってくれるんですか?」

責任者「いえ…それは無理ですが…」

コブラ「だったらお願いしますよ」

責任者「は、はい…」


コブラの有無を言わさない物言いに、作業着姿の男はすごすごと退散した。
だが現場から離れたわけではなく、遠くからコブラとレディを見つめている。



コブラ「さーってと、ああは言ってはみたが、どうしたもんかねコレ」

レディ「考えてみれば何か思いつくかもしれないわよ?宇宙考古学と芸術が、貴方の味方になってくれるわ」

コブラ「それがなレディ、残念ながら散々考えたせいで、考古学も芸術も俺を見放しちまったらしい」

コブラ「今思い浮かぶのは、金星の美女達の腰に手を回したあの感しょ…」


コブラ「ん…まてよ」

レディ「どうしたのコブラ」

コブラ「触れただけで崩れるくらい、この剣とやらは脆い…」

コブラ「なのにこの金属板を剥がしたにも関わらず、この剣は形を保っている。普通こういう物は形が変わるだけでも、内部の構造に歪みやほころびが生まれて、あっさり崩れちまうものだ」



スッ



レディ「それは金属板?持ってきていたの?」

コブラ「念のためってヤツさ。とにかく、コイツとこの剣には、何か特別な関係があるように思える」

コブラ「行き詰まってる以上、それならやる事は一つだ」

コブラ「まあ、何も起きないだろうが…」スッ…



カチッ…



コブラ「!」

レディ「はまったわ」

コブラ「ああ。しかもさっきの音から考えて、この剣は金属板を受け入れた瞬間にのみ、硬度をあげるらしい」

コブラ「……だが、何も起きない所を見ると、罠でも無い…」

責任者「ギリアン博士?一体何を…」



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