高垣楓「若々しい気質」
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12: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:12:57.28 ID:OIoYntls0
 それなりにカクテルは飲むけれど、そこまで詳しいというわけではない。
 だから思わず首を傾げたのだけれど、プロデューサーはそれを促していると受け取ってしまったみたい。
 居心地悪そうにしながら、そのカクテルの名前を告げる。

「その、ビトゥイン・ザ・シーツって、言うんですけれどね」
以下略 AAS



13: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:13:37.89 ID:OIoYntls0
 確かに、嫌がるとまでは行かなくても、少し身構えてしまう人はいるかもしれない。
 でも、プロデューサーはそういう人じゃないと知っている。
 それに。

「ふふ、お気になさらず。私の誕生日だって連れてきてくれたんですから、プロデューサーにも楽しく飲んで欲しいです」
以下略 AAS



14: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:14:27.67 ID:OIoYntls0
「それにしてもプロデューサー。こんなお酒を頼み慣れてるなんて……ひょっとして、えーっと……スケコマシ?」

 私がそう言うと、ぶふっ、と咽るプロデューサー。

「スケコマシって! いやいやいや、そういうんじゃないですから!」
以下略 AAS



15: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:15:01.51 ID:OIoYntls0

「ふふっ、すいません。少し冗談が過ぎました。プロデューサーがそういう人じゃないって、知ってますから」

「もう、勘弁してくださいよ……」

以下略 AAS



16: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:16:01.83 ID:OIoYntls0

 それから、プロデューサーの勧めで、カシスソーダやアイオープナーを飲みながら談笑した。
 普段は飲まないカクテルは、新鮮で、とても美味しくて。プロデューサーとの会話も相俟って、とても楽しい時間だった。
 そうやって2時間くらいは過ぎていただろうか。話もひと段落し、静かな、けれど気持ちの良い時間を楽しんでいた頃。
 ふとプロデューサーが切り出した。
以下略 AAS



17: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:16:34.45 ID:OIoYntls0
「あの、もしかして……誕生日プレゼント、ですか?」

「ええ、ご名答です。さすがに分かっちゃいますよね」

「ふふっ、そうですね。でも、いいんです? ここに連れてきてくれるのも、誕生祝だって仰ってましたけれど」
以下略 AAS



18: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:17:14.38 ID:OIoYntls0

「これ、開けてみても?」

「ええ」

以下略 AAS



19: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:18:19.61 ID:OIoYntls0
「楓さん、いつもレッスンの時、髪を纏めてるでしょう?」

「ええ」

 確かに私はレッスン中は髪を纏めている。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 22:18:35.76 ID:MS/LprdSO
ベレッタに空目した


21: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:21:17.72 ID:OIoYntls0
「いえ、何でもありません。これ、明日から早速使わせて頂きますね。色も凄く好みですから」

「よかった。喜んでもらえて何よりです」

 誕生日プレゼントなんて、仕事の場以外で貰ったのは何年ぶりだろう。
以下略 AAS



22: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:23:42.66 ID:OIoYntls0
(なんだかまるで、学生の頃に戻ったみたいね、私)

 なんて、そんなことを思わずにはいられない。
 そう思ってしまうくらい、今の私は単純で。
 そしてそれ故に、この時間が、楽しくて仕方がなかった。


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