高垣楓「若々しい気質」
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19: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:18:19.61 ID:OIoYntls0
「楓さん、いつもレッスンの時、髪を纏めてるでしょう?」

「ええ」

 確かに私はレッスン中は髪を纏めている。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 22:18:35.76 ID:MS/LprdSO
ベレッタに空目した


21: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:21:17.72 ID:OIoYntls0
「いえ、何でもありません。これ、明日から早速使わせて頂きますね。色も凄く好みですから」

「よかった。喜んでもらえて何よりです」

 誕生日プレゼントなんて、仕事の場以外で貰ったのは何年ぶりだろう。
以下略 AAS



22: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:23:42.66 ID:OIoYntls0
(なんだかまるで、学生の頃に戻ったみたいね、私)

 なんて、そんなことを思わずにはいられない。
 そう思ってしまうくらい、今の私は単純で。
 そしてそれ故に、この時間が、楽しくて仕方がなかった。


23: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:24:25.31 ID:OIoYntls0
 それからまた、喋っては静かにお酒を飲むような時間がしばらく続いて。
 そろそろ、帰らないと明日に支障が出る時間になってきた。
 何より、私は明日、仕事こそないけれど午後からレッスン。
 凛ちゃん達と一緒だから、ちょっと頑張らないと。

以下略 AAS



24: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:25:17.11 ID:OIoYntls0
 お互い黙りこくってしまって、席を立つことができない。
 プロデューサーが何を思っているかは分からない。
 けれど……この時間が終わってしまうのが惜しい。
 それだけが今、胸の中を占めていた。

以下略 AAS



25: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:26:55.67 ID:OIoYntls0
「でも、明日はレッスンもありますから……帰らないと、ですね」

「はい。だから、あと一杯だけ飲んだら、本当にお開きにしましょうか」

 それがきっと、落としどころ。
以下略 AAS



26: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:27:59.05 ID:OIoYntls0
「……それじゃあ最後の一杯ですけど、どうしましょうか」

「あー、僕に任せてもらってもいいですかね」

「あら、何かいいのがあるんですか?」
以下略 AAS



27: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:28:31.56 ID:OIoYntls0
「楓さん、ピニャコラーダっていうカクテル、知ってますか?」

「……ぴにゃこら太?」

「いやあの緑の物体ではなく。まぁ元ネタかもしれないですけど……」
以下略 AAS



28: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:30:32.71 ID:OIoYntls0
「あれに、ストロベリーのリキュールを加えたものなんですけどね。実はその、楓さんの、6/14の誕生酒なんですよ」

 その言葉に、私は目を丸くする。

「まぁ、そうだったんですか」
以下略 AAS



29: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:31:33.62 ID:OIoYntls0
「やっぱりプロデューサー、そんな事知ってるなんて、スケ」

「コマシじゃ、ないですからね? 実は、調べておいたんです。誕生日だし、頼む機会もあるかなと思って」

「ホントですか?」
以下略 AAS



30: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:32:05.49 ID:OIoYntls0
 なんて、そんな事を言っていたら、丁度カクテルが出来たらしい。
 運ばれてきたのは、苺ミルクのような色の、まるでデザートみたいなカクテル。
 ココナッツと苺の香りが、とてもいい。

「冗談はともかくとして。それじゃ、飲みましょうか」
以下略 AAS



31: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:32:41.84 ID:OIoYntls0
「どうですか?」

「ええ、美味しいです。とっても」

 甘くて、フルーティで、とても美味しいカクテル。
以下略 AAS



32: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:33:53.39 ID:OIoYntls0
 やがてカクテルは飲み終わってしまい、今度こそお開きの時間。
 相変わらず、名残惜しくはあるけれど……けど、今度は不思議とすっきりとした気持でもあった。
 私の中で、この気持ちがひとつの型に嵌ったから……かしら。

「それじゃ、これで。本当に、送らなくて大丈夫ですか?」
以下略 AAS



33: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:34:24.86 ID:OIoYntls0
「ふふ、そんなことありません。色々考えてくれたんだなって、嬉しかったですから。最高の誕生日プレゼントでした」

「……なんか、恥ずかしいですね」

「本当のことですから。胸を張ってください」
以下略 AAS



34: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:36:31.71 ID:OIoYntls0
 この想いを、どう口にすればいいのか、それはまだわからない。
 そもそも、口にしていいものなのかどうかすらも。
 けれど、今この想いは本物で、どうにかして、それを伝えたかったから。

「それじゃ、また明日」
以下略 AAS



35: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2017/06/14(水) 22:39:34.55 ID:OIoYntls0
おわり。

というわけで、楓さん誕生日おめでとう!なSSでした。
胸の中にある思いが段々と形になって行く様子がかけてたらいいなぁ、なんて。

以下略 AAS



36:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 23:07:19.92 ID:Sh+XYPhIo
おつおつ


37:名無しNIPPER[sage]
2017/06/15(木) 00:45:29.21 ID:rvYiqOdZ0
スッキリしていていいSSだった



38:名無しNIPPER[sage]
2017/06/18(日) 17:54:24.53 ID:qM7ooe7Ko

誕生酒の存在を初めて知ったよ


39:名無しNIPPER
2018/11/17(土) 14:42:29.79 ID:hV34EQ6G0



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