文香「文学少女は純情だと思っていましたか?」
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7:名無しNIPPER[saga]
2017/06/22(木) 19:07:52.18 ID:gkofDq5s0


「それでは……早速彼の事なのですが……」

「彼って言うのは、鷺沢さんのプロデューサーさんの事ですよね?」

 こくり、と頷く鷺沢さん。
 そんな仕草すら可愛らしく、ドキッとしてしまう。

「最近、スーツを着ずにシャツだけで事務所にいる事が多いのですが……誘っているのでしょうか?」

 ……クールビズってやつだと思うけど。

「それに、汗をかいている事も多くて……そう言った本によると、私の姿を見て興奮している可能性も……」

 最近暑いからだと思うけど。
 そう言った本ってなんだ。
 いや、いい、言わなくていいから。

「そこまで私をその気にさせて、結局手を出して来ないなんて……焦らしプレイが好きだなんて、プロフィールには書いていないのですが……」

「おっけー分かった。僕には荷が重いかもしれないし、今日はこのくらいにしておこう?」

「あ……すみません、私一人で喋り続けてしまって……」

 ……まずい、僕のこの反応はあまりお気に召さなかった様だ。
 そりゃそうだ、僕には到底辿り着けるとは思えない高いレベルに彼女はいるんだから。
 話から察するに、多分プロデューサーさんは鷺沢さんにそう言う事を考えながら接してるわけでは無いと思う。
 多分どころか、絶対。

 けれどここで重大な問題が一つある。
 もし彼女が、僕に話すだけでは満足出来ず他の人にもこの話をしたら?
 本が好きそうだからと言う理由で信じて明らかにスキャンダルになりそうな事を喋って、それを弱みに付け込まれたら?
 一瞬とはいえ一度は彼女に惚れた身としては、あまり喜ばしい結果にはならないだろう。

 ……仕方ない、惚れた弱みと言う事にしておこう。



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