睦月「吹雪ちゃんは夕立ちゃんの事が好きなんだね」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 17:50:05.60 ID:2xBkgRZF0
身に何も纏っていない状態で吹雪ちゃんに問いかける。
睦月「きっと、いけないのは睦月だよね。分かっているよ。分かっているけどもうダメなの。」
そう自分を正当化して吹雪ちゃんの布団に潜り込む。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 17:54:52.06 ID:2xBkgRZF0
気分は高揚しているはずなのに、アソコはジンジンと疼いているのに。私はなぜか冷静に吹雪ちゃんを見つめる。
吹雪「…なに、してたの、睦月ちゃん」
睦月「…なにって、自慰だよ。吹雪ちゃんを思いながら自慰してたの。でも、別に今日だけじゃないよ?私、自慰するときは絶対吹雪ちゃんの事を考えながらしていたんだから。」
14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 17:55:56.37 ID:2xBkgRZF0
私は、押しつぶされそうな空気に耐えられなくなって、部屋を抜け出す。
終わりだ。終わりだ。終わりだ。
吹雪「…」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 17:56:44.29 ID:2xBkgRZF0
睦月「ぐっ…こ、こんな時間にどうしたんですか?」
もう、私が泣き崩れていたところなんて見られているはずなのに、必死に涙をこらえて、強がって見せる。
川内「うーん、ちょっと寝付けなくてね。すこし訓練を…」
16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 17:58:00.74 ID:2xBkgRZF0
川内「睦月、ちょっと訓練付き合ってくれない?」
睦月「え、こんな時間からですか!?」
思わず、声を張り上げてしまう。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 17:59:08.50 ID:2xBkgRZF0
睦月「え?ちょ、ちょっとそんな急に…」
何を言っているんだこの人は。1対1?それも向こうは私なんかより練度は上、なにより改二になっているんだよ?私に勝ち目なんてあるわけないよ。
川内「構えなくていいの?はじめるよ?」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:00:12.40 ID:2xBkgRZF0
この人は本当にさっきから何を言っているのだろう。私の神経を逆なでして何が楽しいんだろう。私の弱さに付け込んで何がしたいんだろう。
そして、必死に弱さを隠してきていたはずなのにあっさりと見破られてしまっている私はどうすればいいんだろう。
睦月「うるさい!睦月は弱くなんかないっ!」
19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:01:51.37 ID:2xBkgRZF0
必死で逃げ回る。でも、もう限界も近い。いつ被弾してもおかしくない。そんな弱気な私が姿を見せた。
ドガァアン!!!
睦月「きゃぁああああっ!!!」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:03:03.69 ID:2xBkgRZF0
川内さんは真っ直ぐこちらを見てうなずく。私は込み上げてくる感情を止めることができなかった。
睦月「わ、わだしがっ!よ、よわいから…ヒグッ…な、何も守れない!私が…睦月が望むものを手に入れることができないっ!」
睦月「だ、だから…だから強くなりたい!…グスッ…そ、そう思って、必死に訓練をした!誰にも負けないくらい、そして、自分にまけないように!」
21:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:04:38.36 ID:2xBkgRZF0
睦月「川内さんみたいに強い人が羨ましいっ…自分自身も大事な仲間も自分の力で守ることができる。大事なものを失うことがないように繋ぎとめることができる。」
睦月「睦月は、ヒグッ、グスッ…睦月は自分自身さえも守れないのにっ!守られているだけなのにっ…」
涙が溢れ出してくる。力を込めて掴んでいた川内さんの肩から川内さんにもたれかかるように崩れ落ちる。
22:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:05:23.92 ID:2xBkgRZF0
何を言っている?あり得ない。
睦月「そんなことないですっ!」
ムキになって私は叫ぶ。
23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:07:32.90 ID:2xBkgRZF0
…あぁ、そうか。どうして、こんな簡単なことに気が付かなかったんだろう。川内さんの言うとおりだ。私が目指していた強さはきっと私には似合わない強さだったんだ。私が手に入れるべきだった強さはきっと…
どうして…どうして、手遅れになった今気づくんだろう。戻りたい。時間を巻き戻して、やり直したい。手遅れになる前に。
吹雪「睦月ちゃん!」
24:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:08:41.54 ID:2xBkgRZF0
♦ ♦ ♦ ♦ ♦
夕立「…もう…せんだいさん…っぽい!」
騒がしいなぁ。…あれ、なんだかふわふわする…あれ、私…
25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:09:28.55 ID:2xBkgRZF0
睦月「ご、ごめんなさい…ヒッヒグッ、む、睦月…吹雪ちゃんに…グスッ」
また涙が溢れ出してくる。今更になって自分のした行為の浅はかさに胸を締め付けられる。
夕立「あ、睦月ちゃん起きたっぽい?ほら、川内さん謝るっぽい!」
26:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:10:46.78 ID:2xBkgRZF0
私から吹雪ちゃんに言葉を発することなど許されない。私はただ下を向いて震える。
吹雪「夕立ちゃんがね…」
吹雪ちゃんが言葉を紡ぐ。
27:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:12:38.33 ID:2xBkgRZF0
吹雪ちゃんが夕立ちゃんの事を好きなことくらいわかってる。それでも言葉にしたらその現実はまるで本当に質量を得たように私を抑えつける。
吹雪「え…?そ、その睦月ちゃんなにか勘違いしているみたいだけど…た、確かに夕立ちゃんの事は好きだけど…その、恋愛的な意味で好きってわけじゃないよ…?」
睦月「うそっ!だって、吹雪ちゃん、夕立ちゃんと話す時だけ他の人と態度がちょっと違うんだもん!私、吹雪ちゃんの事ずっと見ているからわかるもんっ!」
28:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 18:15:44.96 ID:2xBkgRZF0
吹雪「私も睦月ちゃんが好きだよ?」
遥か彼方。私の手の届かない場所にあった声が…今度は私に向かって飛んでくる。吹雪ちゃんの声が私の耳に届く。
その言葉で、私は何を思ったのだろう。自分の気持ちなのに何が何だか分からない。頭が混乱する。
29:名無しNIPPER[sage]
2017/06/30(金) 19:06:24.24 ID:5bljSuyAO
乙
一瞬夕立→睦月のトライアングルに見えたのは秘密
30:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/30(金) 23:11:35.11 ID:NVF0BN/I0
アー、アー、イイ……
この報われ無さそうな三角関係イイぞ!
と思って読み始めたので、吹雪→夕立が勘違いでしたで済まされてしまったのがちょっと残念
でもすごくよかった! ぜひまた百合を書いてほしい
31:名無しNIPPER[sage]
2017/07/02(日) 16:49:12.30 ID:QWu24tJv0
怠慢勝負…初雪とかもっちーが強そうやな
32:名無しNIPPER
2020/07/12(日) 21:00:01.09 ID:mILexmAs0
♪
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