25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:50:21.91 ID:+eTeNEs7O
少し離れた位置で眺めていると、彼女がまだ未開封の花火セットを持って駆け寄ってきた。
「おーやかた! 親方も一緒にやろーよ!」
彼女の向こう側には戦争のような光景が見える。もうヤケドもなかなか治らない歳なのだが。
こんなしょっぱい花火大会になってすまないな、と言うと、彼女は横に首を振った。
「んーん、充分ぽよ! ……あ、でもでも、来年はちゃんといこーね? みんなで行けたら絶対超たのちーし!」
あまりに気が早いと思ったが、口には出さないでおいた。そうだな、とだけ応えた。
この隣の笑顔に、そんな茶々はあまりに無粋だったから。
引かれる手に従って、明るく笑う輪の中へと走った。
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