1:名無しNIPPER[sage]
2017/07/19(水) 18:24:12.99 ID:8iEg+k7+o
西暦20XX年8月――、凶悪犯罪の増加に伴いとある法案が可決された。『私人による刑罰執行許可法』通称復讐法と呼ばれている。
この法律により、全ての被害者は加害者に対し同等の罰を与えることが出来るようになった。
例えば、100万円分の被害を受けた場合、100万円分の支払いを加害者に命じることができるということだ。
しかし、加害者に支払い能力がない場合や、支払いたくない場合、加害者は臓器を売るか、強制的に借金を背負わされ、返済まで労働することになる。
しかし、100万円分支払えば罰を受けたことになり加害者は釈放される。
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2:名無しNIPPER[sage]
2017/07/19(水) 18:25:05.13 ID:8iEg+k7+o
また、この法では加害者が心神喪失者であろうと未成年であろうと障がい者であろうと関係なく適用される。
上記では同等的な罰を与えるとあるが、それはいかなる犯罪においても有効となる。
つまり、殺人を犯した者は被害者の遺族によって殺害することになるというわけだ。
3:名無しNIPPER[sage]
2017/07/19(水) 18:26:57.78 ID:8iEg+k7+o
この法案が可決されてから、もうすぐ半年経つ。
この間にいくつか殺人事件が発生したが、遺族による加害者への制裁は行われていない。
理由は大きく分けて二つある。
4:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:29:30.14 ID:8iEg+k7+o
―*―*―*―*―*―*―*―*―
閉じられたブラインドから、外を覗くと沢山の人間の怒号のようなものが聞こえてくる。
この復讐法が可決され、この建物が建造されてから、いつものようにこの建物の前には、復讐法に反対する人たちがデモ行為を行っているからだ。
5:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:31:23.77 ID:8iEg+k7+o
「こんにちは」
車から降りてきたのは、中田中田靖28歳、どこにでもいそうな普通のサラリーマンだ。ただその表情はとても重く沈んでいる。
「それでは中に御案内します」
6:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:32:46.17 ID:8iEg+k7+o
「紅茶とコーヒーどちらになさいますか?」
「コーヒーをお願いします……」
コーヒーを用意するついでに、資料を用意する。
7:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:33:48.29 ID:8iEg+k7+o
「大丈夫ですか? もし、無理そうなら別の日にすることも可能ですが」
「大丈夫です……」
「そうですか。では、こちらにサインをお願いします」
8:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:36:44.50 ID:8iEg+k7+o
中田靖を、中村大地の居る部屋まで導いて、部屋に入れた。
中村大地は中田靖の姿を見るやいなや、叫び声をあげた。中田靖がここに来たと言う事は自分がどうなるか知っているからだ。
「殺すつもりはなかったんです!! 本当です! だから殺さないで……」
9:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:38:42.09 ID:8iEg+k7+o
あまりうまくない文章ですいません……。今日はここまでにします。続きが書けたらまた来ます。
それでは、また
10:名無しNIPPER[sage]
2017/07/19(水) 18:41:51.32 ID:IPTpkLTOo
乙
11:名無しNIPPER[sage]
2017/07/19(水) 19:46:55.75 ID:MLu9IQ+20
鈴木なのか中村なのか
12:名無しNIPPER[sage]
2017/07/19(水) 21:44:03.36 ID:qMKKV61u0
おつ
期待
13:名無しNIPPER[sage]
2017/07/20(木) 00:16:32.75 ID:LsvHP4l30
ex14.vip2ch.com
書いた人?回りくどい言い回しや勿体ぶってテンポが異常に悪い所がすごく似てるね
14:名無しNIPPER[saga sage]
2017/07/21(金) 20:33:13.67 ID:9t2ZJ9VMo
>>11
すいません。間違えてました……。中村でお願いします……
>>13
すいません、違いますが僕もこのSSは拝見しており、面白いと感じたので影響しているのかもしれません……
15:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 20:35:44.69 ID:9t2ZJ9VMo
「何故息子をいじめていたのか答えろ」
中村大地と中田博はクラスメイトであり、中田博は日常的に中村大地から暴力を受けたり、金銭を要求されたり、給食に虫を入れられたりしていたらしい。
「理由なんてないよ。ただ何となくそうなっただけ」
16:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 20:38:40.37 ID:9t2ZJ9VMo
「ごめんなさい。ごめんなさい……」
「その台詞、博はお前に何回言ったんだろうな……。自分が悪いはずもないのにだ。そしてお前はそれを許さなかった」
中田靖は振り上げたバットを床に落とす。コンクリートの部屋なので、カランという音が反響し響く。
17:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 20:39:54.61 ID:9t2ZJ9VMo
よくもまあ、こんな天気にも関わらず長時間できるなと感心する。
デモ隊に囲まれつつ、ゆっくりと車を進ませていく。
「ところで、明日は何時ごろに来られますか?」
18:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 20:42:55.50 ID:9t2ZJ9VMo
中田靖を部屋まで送り、私はそのまま自宅へと向かうと、家のポストには大量のはがきが詰め込まれており、家の電話には沢山の留守電が残されていた。
重要な要件かもしれないので、安易の捨てることもできないので全部確認したが、その内容のほとんどが、死ねというメッセージや、復讐法を撤廃しないとお前を殺すと言った内容ばかりだ。
どうして、こういう頭の弱い人間ばかりなのだろうか?
19:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 20:44:07.15 ID:9t2ZJ9VMo
「中田さん殺せるかなぁ……」
私は期待していた。現状、殺人事件が起きても誰も復讐法による処刑を行わないのなら、復讐法が設立された意味が無くなってしまう。
だからこそ、中田さんに前例を作って欲しい。私はそう思っている。前例があれば、それ以降のケースも増えるだろう。
20:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 20:46:17.25 ID:9t2ZJ9VMo
―*―*―*―*―*―*―*―*―
「中田さん、私です」
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