北の果てで
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13:名無しNIPPER[saga]
2017/08/28(月) 01:29:53.07 ID:IYrDO8pO0
相変わらずВерныйは平気な顔をして廊下を歩いているが、どれだけ寒さに強いのだろうか。流石は元ソ連艦と言ったところか、それとも幌筵に過ごしていて慣れたのか。もし後者ならば私も見習わなければならない。

「寒さでここにいるのが嫌になったかい?」

「そうじゃない、寒さに強いВерныйが純粋に羨ましいんだ」

「ずっと寒いところに居たからね、嫌にでも慣れる。司令官もじきに馴れるさ」

「ずっとか、幌筵にはどれくらいここで住んでるんだ?」

この質問をした途端、Верныйの声色が変わった。

「…どれくらいだろうか。わからないよ、独りで居る時間が多すぎたせいでここに来た記憶さえ消えてる」

「ずっと独りで、か…」

「別に私に気にかける必要はないよ。所詮駆逐艦何て使い捨ての駒でしかないしね」

そういうВерныйの顔はどこか寂しそうで、私たちの間に少し気まずい空気が流れてしまった。


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