七尾百合子「プリムラの花に、言の葉を乗せて」
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21: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/09/29(金) 18:16:34.47 ID:mEfCliWxO




 さっきよりもほんの少しだけ上機嫌で、私は部屋に転がりました。
 プリムラを花ではなく苗から買ったのは……そうですね、少しだけ私の心が汚れてるからかもしれません。
 だって、私の恋がこんなことになっちゃったのに。
 花は綺麗に咲き誇っているなんて、悔しいですから。

 とはいえ、きちんと育てますよ?

 葉の枯れたプリムラの隣に、まだ芽が出たての小さな植木鉢を並べます。
 このプリムラが咲ききる頃には、私の恋もまた実ってくれればいいのに、なんて。
 少しばかり、いつもの調子を取り戻せたかもしれません。
 それも、ほんの一瞬だけでしたが。

 時間を確認しようとスマホをつければ、開かれたいたのはプロデューサーさんとの会話欄。
 再び私の心は締め付けられました。
 明日、謝らなきゃいけないのに。
 今の私に、彼と目を合わせられるほどの勇気はありません。

 どうして、こんな事言っちゃったんだろ……

 プロデューサーさんとの会話は、私にとって幸せな時間だった筈なのに。
 今では、会う事すら怖くて。
 言葉は見つからず、覚悟はどんどん折れそうになって。

 お願いだから、勇気を下さい……!

 私は、祈りました。
 そして……






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