4: ◆Xk..svTef9j1[saga]
2017/09/23(土) 19:54:49.16 ID:u1+Fwgaf0
夏の大会前の中間試験……というイベントを楽しむかの如く、豊音は一人エネルギッシュだった。
問題は、私だった。
そう、こうして四人の様子を呑気に観察している私、小瀬川白望の試験勉強が、順調であるはずがない。
一応、教科書や授業のノートを開き、脇には参考書も置き、試験勉強の体裁だけは整えている。
が、手はまったく動かない。
頭が全然働かない。
勉強に集中しようとすればするほど周りの様子が気になって、仕舞いには周りを気にすることすらだる
くなり、いつも通り背もたれに体重を預け、手を投げ出し、天を仰ぐ。
何を思うでもなく、ごく自然に体から力が抜ける。
そして同じく何の思慮もなく、ごくごく当たり前に口が開き、これまでの人生で何度口にしたかわからない、例の口癖が漏れる。
白望「だる――」
胡桃「シロ」
言い終わる前に、隣に座る胡桃に脇腹を小突かれた。
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