17:オータ ◆aTPuZgTcsQ[sage saga]
2017/09/27(水) 14:58:55.99 ID:CC5AA7ZYO
「長官、報告があります」
「どうしました?」
「ロボット革命軍の戦犯が、また一人発見されました」
送信された資料に目を通し、私は机に手をかけて立ち上がった。
コートを手に取る私が見えているのか、部下は不思議そうな声を出す。
「どうされました?」
「行きたい場所が出来ました」
「では、私も同行致します」
「いえ、君は私のあとを引き継いで下さい。
もうすぐ殲滅も終わりますから、私が人間に与える心理的な効果もなくなります。
私でなくても、この先は大丈夫ですよ」
「分かりました」
私はコートを羽織り、宇宙船に乗り込んだ。
ずっと、矛盾がない世界で生きてきてしまった私を、労い引き留める言葉はない。
人間の言葉の方には、山のようにあったはずなのに。
そして、それは昔あなたと使った言葉でもあった。
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