神崎蘭子から逃げていた
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20:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:55:25.20 ID:sxZEr0ye0
それでも、どうしても。

「なあ、何で神崎はアイドルをやろうと思ったんだ?」

蘭子は急な質問に対し少し目を泳がせてから、再度こちらに向き合う。
 
長い睫毛と濃い眉が意思の強さを感じさせる。

「堕天使への憧憬……それを語るには、火の国の時代を思い起こさなければならないわ」
 
汗だくで息を切らしているのに、ただのレッスン着なのに、その姿は生き生きとして輝いていた。

「その衝動の源泉は……私にも見えぬ。だが、無垢な翼に憧れぬ者はいない。それは、生まれし者の本能」

腕を開き、指先までぴんと伸ばす。

「私は、運命の導き手と邂逅した。彼の者が告げるには『君らしく輝ける場所がある』と。なんと力のある言霊よ」
 
ミュージカルのように、語りかけるように掌を差し出す。

「我が魂を輝かせ、この世界に唄を届けること、闇の力を広めること。それこそが我が使命!」


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