5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 19:20:17.11 ID:bHIAf+4c0
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冬の終わり、あるいは春の訪れ。
僕はある人たちから古い炊飯器を譲り受けた。
それで机の上にあった文房具や電子機器やコードや紙類をひとつところにかき集めて、取りあえず釜に入れて炊飯ボタンを押した。
何というか、そういう気分だったのだ。
つまり、炊飯器をただの炊飯器として見ることができないというか、見たくなかったのだ。
炊飯器はここにあって、ぽっかりと口をひらいていて、僕はここにいる。
状況はすでにほとんど揃っていたし、これ以上の事実は僕にとって特段必要なかった。
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