11: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:06:40.93 ID:Qezuh/qr0
  
  ―― 12月某日 熊本県熊本市 
  
  
 美穂「着いたっ」 
12: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:07:21.63 ID:Qezuh/qr0
  
 P「ま、とにかくこの後のことを確認しとくか」 
  
 P「知っての通り、LIVEは数日後。会場との打ち合わせと、リハをしてから本番だ」 
  
13: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:07:47.37 ID:Qezuh/qr0
  
  
  熊本の街は、中心をだーっと走る路面電車の軌道を中心として発展しています。 
  
  中でも一番賑やかなのが、熊本城のすぐ近く……県道28号線に沿ってある「通町筋」近辺。 
14: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:08:19.49 ID:Qezuh/qr0
  
 「あ。これって大判焼き?」 
 「ちゃうちゃう、天輪焼きやありまへんか?」 
 「回転焼きなのでしてー?」 
 「パンセポンセ! パンセポンセじゃないか!」 
15: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:08:48.53 ID:Qezuh/qr0
  
 「! へぇ、これ餡に蜂蜜混ざってるんだ?」 
  
  さすが実家が和菓子屋さん、周子ちゃんは一口でわかったみたいでした。 
  そう。蜂楽饅頭は、中の餡に蜂蜜がたっぷり練り込まれてあるんです。 
16: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:09:24.60 ID:Qezuh/qr0
  
 「くっくっく……ならばこの魔王も、今こそ真円の月を暴かん……」 
 「すまんねぇ、今ので今日のは売り切れちゃったんだ」 
 「えっ」 
  
17: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:09:59.71 ID:Qezuh/qr0
  
  
  横合いから、まだ温かい蜂楽饅頭を差し出す手が。 
  
 「ごめんなさい〜、私が家族の分までまとめ買いしちゃったから〜……。けどまだ温かいから、きっとおいしいですよ〜」 
18: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:11:03.79 ID:Qezuh/qr0
  
  
 ??「あらら……? それにしても、みなさんどこかで見たような〜……?」 
  
 周子「あ、ヤバ……プロデューサーさん、どうする?」ヒソヒソ 
19: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:11:30.86 ID:Qezuh/qr0
  
  それからまた少し話をして、菜帆ちゃんは家族が待っているからと、お尻を振り振り去っていきました。 
  同じ生まれも育ちも熊本同士。短い滞在だけど、また会えたらいいなぁ。 
  
  
20: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:12:26.72 ID:Qezuh/qr0
  
  ホテルへは、せっかくだから路面電車に乗って向かいました。 
  
  ゆったり走る電車の窓から、懐かしい熊本の街並みが流れていくのが見えます。 
  
21: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2017/12/16(土) 00:13:00.49 ID:Qezuh/qr0
  
  トップアイドルになって……。 
  それは私かもしれないし、私じゃないかもしれません。 
  もちろんやるからにはトップを目指しますけど、もしプロデューサーさんが引退して、熊本に住むなんてことになったら……。 
  
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