ボク/ワタシが如何にして時間の夢を美穂さんと見るのか
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21:名無しNIPPER[sage]
2017/12/31(日) 20:34:14.28 ID:cO+HlQy0o



 半年以上を過ごしてもまだ隣に寝ていることに大して新鮮な反応をしてしまうのは、けっしてワタシがヘタレているというわけではなくて、美穂さんのような天上人かと疑うほどに可愛らしい人が隣で寝ていると誰だってそうなります。
 というのはまあ、半分冗談として、実際には驚いた理由は別にあります。

 明らかに十代の頃の、ワタシがまだボクであった頃の美穂さんが隣にいたということに驚いたんです。

 今の美穂さんも十分に若いんですが──いや、まだ二十一歳なのだから若いのは当然なんですが──、やはり十代というのは違います。若いというよりは幼いというべき要素があります。
 ワタシだって成人一歩手前です。大人になりきれてはいなくとも子供ではいられない年頃ですから、明らかに年下であるということくらい一目でわかります。
 思春期において年下から見上げた年上というのは案外見分けがつかないものですが、そこはそれ、歳を経るごとについていく経験値というものでしょう。
 さて何に対する擁護でしょう。
 おそらく過去の自分に対してですね。

「美穂さん、朝から唐突に叫んですみません。ちょっと未確認飛行物体が天井を飛んでいるように見えまして」

「へ、へぇ……そうなんだ」

 おっと、軽く引かれてしまいました。
 小粋でウィットに富んだギャグのつもりでしたが、どうやらセンスに乏しかったようです。いや、ワタシはバラエティーもこなせるアイドルではありますがけっして芸人さんのようにとても面白い人ではないので、仕方ありません。
 美穂さんに軽くでも引かれたという事実に酷く心が打ちのめされそうですが、仕方ないったら仕方ないんです。



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