15: ◆u71RyimI2MeR[sage saga]
2018/01/04(木) 23:06:12.06 ID:FQ763ukmo
「直感……?」
首を傾げながら、でもその目は真っ直ぐで嘘を吐いているようには見えませんでした。『可愛かった』とかそういうような言葉が出てくるのかな、なんてドキドキして身構えていたせいもあってか、その返答に肩透かしをくらったような気持ちになりました。
ぽかんとした表情になっていたのでしょう。慌てて身振り手振りでなにかを言っていますがなにも入ってきませんでした。だって、そんな姿が取り繕っていなかったから。その姿を見る私もなんだか照れ臭くなって、私の心がこの人とならきっと大丈夫だと予感していました。
ふふっと笑いが漏れました。口元を手で隠してくつくつと。今度は彼の方がぽかんとした目を丸くしています。かと思えばバツが悪そうな表情になって外を眺めてしまいました。
笑いが収まって、ごめんなさいと謝って。ぺこりと小さく頭を下げてからちゃんと彼のことを見据えました。息を吸って深呼吸を一つ。
「よっ、よろしくおねがいしますっ!」
そう言って深くお辞儀をしました。良かった。噛まずに言えた、って心の中でほっとしたと同時に下げすぎた頭がテーブルにガンっとぶつかってしまいました。
頭を押さえながら顔をあげてみたら苦笑いを浮かべるプロデューサーさんの姿が。釣られるように、えへへとはにかむとリン、と鈴の鳴った音がしました。
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