435: ◆7Ub330dMyM[saga]
2018/01/31(水) 15:08:09.43 ID:YvuJAF6kO
ジャン「(い、いって、しまわれた。目を覚ましてやりすごさねば……)」
姫「メイド。よく見ておくんですの」コツコツ
メイド「い、いったいなにをされようというのです?」
姫「この者の正体。なぜハーケマルの使者と名乗っていたのか……」
ジャン「(な、なに……? 正体だと?)」
メイド「先ほども言っていましたが、ハーケマルの使者ではないのですか……? では……ハッ! ま、まさか⁉︎」
ジャン「(こ、こいつ……っ⁉︎ 俺が気絶してる間に仮面とりやがったな⁉︎ やっぱり顔覚えてやがったのか!)」
メイド「な、なりません! 姫さま!」ガシッ
姫「えっ、ちょ、な、なぜ止めるんですの? 貴女も知ってる懐かしい――」
メイド「ま、まさか、姫さまにまで接触していたなんて……!なりません! 危険です!」
ジャン「(……? な、なんだ?)」
メイド「(そうよ! まさか盗賊の一味が毒牙を……! 姫さまだけは巻き込んじゃだめ!!)」
姫「な、何言ってるんですの? 危険なはずがありませっ、はなっ、離しなさい」グィ
メイド「私におまかせくだっ、さいっ! 危害が及んでは王に顔向けできなくなります!」ググッ
姫「あ、貴女、ちょっと、なにか勘違いしてるんじゃありませんこと⁉︎」
メイド「いいえ! 姫さまこそ! この人達は危険なんです! ご自分のお立場と御身をご理解ください!!」
姫「……っ!」カチーンッ
メイド「だいたい! 姫さまはいつもそうです! 小さい頃は泣き虫だったくせに! 勇者様と会ってからはすぐ調子に乗るようになって!」
姫「なんですのっ⁉︎ 貴女だって昔はニコニコ笑うだけの引っ込み思案だったくせに! お姉さん風吹かせてたのは最初だけ! 後は私の後をぴょこぴょこついてきてでしょ⁉︎」
メイド「……っ!」カチーン
姫「歳を重ねるにつれて姫さまお嬢様と!」
メイド「それを言うんだったら言わせてもらいますけどねっ⁉︎ 姫さまは本当は芯が脆いんじゃないんですか⁉︎ 私がいなくなってもいいんですかっ⁉︎」
姫「なっ、ななななぁっ⁉︎ 貴女、自分をなんだと⁉︎」
ジャン「……あの」ムク
メイド「本当はさみしいだけでしょ! 今だって私がいなきゃ着替えもできないのに!」
姫「で、できますわっ! 貴女こそ!」
メイド「……私がなんだって言うんです?」
姫「ぐっ、ぬぬっ……!」
ジャン「いや、あの〜、もしも〜し」
メイド「いいんですよ〜? 昔みたいに泣き虫になっても? ハンカチ貸してあげますからぁ」
姫「あったまきた! 頭きたんですの! 戦争ですわ!」
メイド「なにが戦争ですか! いつまでも子供みたいなこといって!」
ジャン「……おい、お前ら」
姫&メイド「なんですの(か)っ⁉︎」
ジャン「なんでもないです。どうぞ、お続けください」
姫「このクソメイド!! そんな思い込みが激しいからなんでもかんでもすぐポカやるんですの!!」
メイド「あーあー、聞こえませーん。子供姫に言われたくありませーん」
ジャン「……ふぅ」テクテク
姫「耳腐ってるんじゃありませんこと⁉︎」
メイド「幼児退行してるんじゃありません⁉︎」
ジャン「ごゆっくり」パタン
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