少年「薄氷の僕ら、無人駅」
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22: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 21:00:27.06 ID:tFwOjaKn0
少女「私達も、あの星みたいに小さな存在なのね」

少年「……うん。そうだね」

少年「大人になるって、どういう事なんだろうな」

少女「……大人になるためには、大切な何かを捨てないといけないのかもね」

少年「僕は……そんなの嫌だな」

少年「無理に大人になるくらいなら――」

少女「あ……ねえ見て、あれって!!」

少年「あ、あれは!」

少年(夜空に、光を放ちながら流れていく物体)

少年(あれは、流星群……!)

少年「は、ははっ! すごい、初めて見たよ!」

少女「なんて数……!」

少年「!」

少年(な、何だ!? 星屑イワナ達が一斉に水面を泳ぎ始めたぞ)

少女「光ってる……?」

少年(星屑イワナの結晶が、流星群に呼応して光ってる……!)

少年(何だろう……喜んでいるように見える)

少年(あの洞窟の氷も、おそらく元は隕石)

少年(彼らは、隕石と何らかの関係があるのかな)

少年「お願い事をしてみようか」

少女「ええ、そうね」

少年(流れ星様、もし願いを叶えてくれるなら)

少年(どうか、僕らを守っていて下さい)

少女「これだけ多いんですもの。きっと願いは届くわ」

少年「うん。きっと大丈夫だよね」

少年(偽物の命の僕らでも)

少年(ほんの小さな願いを祈る事くらいは自由だろう?)

少年(そう思った瞬間)

少年(誰かが僕らを見て、優しく微笑んだ気がした)


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