少年「薄氷の僕ら、無人駅」
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29: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/02/02(金) 21:42:20.21 ID:tFwOjaKn0
少年(僕らはぎゅっと手を繋いだ)

少年(例え僕らが薄氷のような儚い存在だとしても)

少年(今この瞬間だけは、きっと生きていると言い切れる)

少年(そう思えたんだ)

少年(砂時計の、最後の砂粒が下に落ちる)

少年(日が昇ってきた)

少年(眩しい光が僕らを透過していく)

少年(僕らは透明になっていく)

少年「……さようなら、少女」

少女「ええ、さようなら……」

少年(右手の感覚がふわりと無くなる)

少年(少女の手が消えたのか、僕の手が消えたのか)

少年(どちらが先だったんだろう)

少年(僕らは静かに目を閉じ)

少年(そうして、電車には小さな砂時計だけが残った)

ガタン……ガタンガタン……


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