【モバマス】琥珀色のモラトリアム
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36:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/03(土) 00:43:00.39 ID:vBuyWfgt0
「ボクが……キミの、理想……?」

理解しかねるといったボクの顔を見て、プロデューサーは刹那瞳を伏せた。

「『双翼の独奏歌』の時だって、本当は俺も怖かった。お前たち二人の関係を一度土台から壊してしまうのが、逃げ出してしまいたいほど怖かった。誰よりも現状に甘えていたかったのは俺だった。……それでも俺は、お前達に俺の二の舞になって欲しくなかった」

頭の中で全てのピースが繋がっていくようだった。いつだってプロデューサーは、ボクの「痛さ」を受け止めて、前を向けてくれた。それはきっと、彼がかつての自分に伝えたかった悔悟(ことば)だったのだ。誰よりも強く見えた彼は、誰よりもその弱さをひた隠しにしてきていた。


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