3:名無しNIPPER[sage]
2018/03/02(金) 23:14:10.18 ID:8Rz93Xsd0
王都から離れた小さな農村。
勇者「んぅ〜。ねむねむ」
朝日が昇る前に勇者の目は自然と覚めた。
大きく背伸びをすると、黄金色の髪が視界に紛れ込む。
勇者「今度、髪切らないと……。邪魔で仕方がない」
手で髪を視界より退かす。
寝台より起き上がると、顔を洗うため外へと向かった。
肌を冷たい風が撫でる。薄暗い故か、寒気が増しているように感じる。
村共有の井戸から、一杯分水を汲む。それなりの量は入っているが、勇者は軽く持ち上げた。
顔に水を掛けると、思わず喘ぎ声が漏れた。井戸の水は想像以上に冷たい。肌を突き刺す寒気を我慢しながら、勇者は持ってきた布で顔を拭き上げる。
勇者「さて、と。今日は何をしましょうかねぇ」
遠く離れた山から太陽が顔を出す。
淡いオレンジ色が村全体を染め上げた。朝日に釣られ目を覚ました村人が数人。顔を洗うために井戸へと向かってくる。
今日も、一日が始まる。
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