少年「俺のクラスは亜人だらけ」
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14:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2018/03/09(金) 16:20:15.72 ID:GJ/1N4KX0
黒く長い魔導車に乗り込む。使用人であればミレイアと同じ席に座ることはできないがそこはまぁ一応義弟らしくミレイアの隣(と言っても長い椅子の端だが)に座る。

ミレイアの顔をちらりと見ると新学期が始まったらしくうきうきと表情が弾んでいる。

まぁなんともよく動く口と表情筋だこと。

魔導車が走り出すとミレイアは楽しそうに足をぱたぱたと動かしていた。

ミレイア「勉強は十分かしら? ロード家の名に恥じない優等生ぶりを見せつけることね」

少年「大丈夫だ、です。今までの勉強のほうがずっと難しいですから」

実際そうだ。おそらく学園の方が優しく簡単だろう。だがそれは俺以外にも当てはまることできっと切磋琢磨していくことになるのだろう。

ミレイア「そうそう。分かってると思うけど第二種なんてことばれちゃいけないわよ。あんたはあくまでも第一種の人間でロード家の養子になった少年。いいわね」

ミレイア「とくに刻印は誤魔化しようがないから絶対に見せないこと!」

刻印。識別印と呼ばれる焼印。第二種のみに押される生まれながらの烙印。

目立つものではないが見られれば即第二種ということがバレる。俺の刻印は運よく右胸で隠しやすい場所であるが、隠しやすいと言っても暴かれやすい場所でもある。

まぁ、下着を脱がなければバレないし始めから疑りかかってくる奴もいないだろう。

注意して過ごせばいいだけ。ただそれだけだ。

ミレイア「ついたわよ。降りなさい」

魔導車から降りるとそこには巨大な建物と敷地が広がっていた。感嘆の思いに耽っていると大きいとはいえ狭い車内を器用に走って助走をつけたミレイアがドロップキックをしてきた。

ミレイア「靴が綺麗になったわね。ありがと」

そういって俺の上からぴょんと飛び降りててくてくと歩いて登校するミレイア。

………ロード家の名に恥じぬとはいったいなんなのだろうか。


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