28: ◆nmcoT1iylg[saga]
2018/04/27(金) 00:06:25.87 ID:VteCTvt80
「エミリーさん、そろそろスタンバイよろしくお願いしまーす」
エミリーが言い終わる前に楽屋の扉がノックされて二人で肩を跳ねる。いつの間にかこんな時間。大分聞き入ってしまった。
「あ! すみません、長々と」
「いや、エミリーがそんなこと考えてたんだなあって知れてよかったよ。話してくれてありがとう」
「こちらこそ聞いてくださってありがとうございます。おかげで頭の中が少しすっきりしました」
エミリーはそう言って立ち上がった。楽屋のドアノブに手をかける。見送ろうと自分も立ち上がるとエミリーはこちらを振り向く。
「……仕掛け人さま」
「はい」
真剣なその眼差しで見つめられて妙にかしこまった返事をしてしまった。
「会場中にあのときの景色と感じたことを伝えてきて……、そして喜びを咲かせてきますね!」
「うん、楽しみにしてるよ」
「はい! 行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
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