6: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/04/30(月) 23:56:33.14 ID:uVMGrv64O
翌日、学校から帰ってきた孫は変な黒い男を連れてきた。
思わず逆さ箒で対応してしまったが、どうやら裏の森で迷っていた所を孫が助けてあげたらしい。
「いやあ、助かりました」
男は高木順二朗と名乗った。名刺にはアイドル事務所の社長とある。
「おじさん、ばあちゃんが淹れてくるお茶はとってもおいしいんだぞ!」
「おお、そうかそうか。それではお言葉に甘えるとしよう」
さっき出会ったばかりだというのに孫と男は打ち解けあっている。アイドル事務所の社長だけあって人当たりの良さがあるのだろう。
「おお!こ、これは……!」
「ね、ね!?」
「うむ、こんなに美味しいお茶は飲んだことがない。いやはや参ったよ」
男の大袈裟に驚く仕草に環は鼻の穴を大きくして胸を張っている。
「その屈託のない笑顔、森の中での身のこなし、そして人懐っこさ……うん、ティンときた!環くん、アイドルになってみないか?」
17Res/11.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20