7: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/04/30(月) 23:57:03.65 ID:uVMGrv64O
 「アイドル?アイドルってひびきちゃんみたいな?」 
  
 「おお、我那覇くんはうちの誇るアイドルだ」 
  
  高木は嬉しそうに笑った。 
8: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/04/30(月) 23:57:44.95 ID:uVMGrv64O
  その日の夕食後、4人で食卓を囲み、昨晩話した単身赴任の話をした。 
  
 「お父さんが一人で……?」 
  
 「ああ」 
9: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/04/30(月) 23:58:55.01 ID:uVMGrv64O
 「環や、東京は悪いところじゃないぞ」 
  
  私はお茶で口を湿らせる。 
  
 「確かにこの村ほど自然はない。動物も少ない。水切りも出来る場所はあるが石が少ないかもしれん。でもな、この村にないものがたくさんあるんじゃ」 
10: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/04/30(月) 23:59:26.04 ID:uVMGrv64O
 「だって、東京に行ったら、ばあちゃんと一緒にいられないんでしょ!?そんなのイヤだよ!」 
  
  私は孫の言葉に身体を動かせずにいた。 
  
 「ねぇ、お父さん、お母さん。ばあちゃんは一緒に行けないの!?みんなで一緒に暮らせないの?なんでダメなの!?」 
11: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/05/01(火) 00:00:08.79 ID:AOcRE9UGO
 「環や、私のことは気にしなさんな」 
  
 「でも……」 
  
 「ばあちゃんには裏の畑があるし、友達もいる。寂しいことなんてないさ」 
12: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/05/01(火) 00:00:38.01 ID:AOcRE9UGO
  しばらくして息子夫婦は東京へと旅立ち、そしてさらに月日が経った。 
  
  今日、私はいつも以上に早く目が覚めた。約束の時間まで12時間以上あるというのに、だ。 
  
  いつもどおりの朝ごはんを食べ、粛々と一日を過ごした。ただ、町に買い物へ出かけた時、お茶屋さんでいつもよりちょっとだけいいお茶を買った。 
13: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/05/01(火) 00:04:52.59 ID:AOcRE9UGO
 「はいさい!今週も『飛び出せどうぶつワールド』始まるぞ!」 
  
  頭にハム蔵を乗せた響ちゃんが元気に挨拶をする。 
  
 「今日は香川県に来てるんだ。一体どんな動物たちに出会えるかな?それじゃあ、ハム蔵、イヌ美、元気にしゅっぱーつ!」 
14: ◆U2JymQTKKg[sage saga]
2018/05/01(火) 00:06:34.13 ID:AOcRE9UGO
 以上となります。お読みいただきありがとうございました。 
  
 ネクストプロローグ編とも、ミリシタとも違う、アイドル大神環の誕生秘話でした。 
  
 HTML依頼を出してきますー。 
15:名無しNIPPER[sage]
2018/05/01(火) 00:06:53.00 ID:w4u0dL2T0
 おつおつ。ほっこりした 
16: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2018/05/01(火) 01:40:05.80 ID:gwYcgoYg0
 環らしいいい秘話だった、乙です 
  
 >>2 
 大神環(12)Da/An  
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