14:名無しNIPPER[saga]
2018/05/05(土) 15:56:09.60 ID:6HNBSVHX0
「……ふっ、ふふっ……! 私が、18歳になったから……ですか?」
頷いた。
「たまには悪いことも、悪くないだろう?」
「そうですね、ふふっ、悪くありません」
「肇は少し真面目過ぎる」
「そうでしょうか」
「ああ。昼みたいなバカ騒ぎの場でも、気を回し過ぎだ」
真面目なのは決して悪いことじゃない。
悪いことじゃないが、行き過ぎてもそれは少し問題だ。
やれ料理を取り分けて、やれ年少組を見守って。
「花を眺める余裕もあまり無かったんじゃないか」
「……少しだけ」
「だから、そう、今くらい花見をすればいい」
「花見を……」
言葉はやがて途切れ、俺達は視線を上げた。
微かな風に揺れる花の向こうに、薄く光る月が覗いていた。
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