【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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496: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/08/25(土) 22:02:50.65 ID:1geMu67V0
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秋の終わりが近づき、冬の気配が色濃くなってきた11月の頃。
山間部にある戦車道の試合会場で、黒森峰の高等部は聖グロリアーナ女学院との練習試合を行った。
結果はもちろん……などと自惚れるつもりは無い。
勝ちこそしたが、まだまだ課題の多い試合だったのは明白だったからだ。
来年はいよいよ10連覇に挑むのだから、油断や慢心などしていられない。
そんなわけでさっさと帰って今日の試合の反省点を纏めたいところなのだが、
私は今、撤収作業で慌ただしい会場を遠くに、待ち人を待っていた。
まほ「……」
高地だけあって風は冷たく、あまり長居するものでもないなと腕をこすりながら考えていると、
後ろから声を掛けられる。
「まほさん」
赤を基調としたパンツァージャケットを身に纏った貴婦人は、その身に違わぬ優雅さで、ゆっくりと歩み寄ってくる。
ダージリン。それが彼女の呼び名だ。
れっきとした日本人なのになんでそんな珍妙な呼び名なのかというと、
聖グロには戦車道の優秀な生徒には紅茶の名を与えるという風習があるらしい。
イギリスの影響を強く受けた学校なだけあって、紅茶へのこだわりは並々ならないということか。
だからといって呼び名にするのはどうかと思う。
自分の事を宇治抹茶と名乗るのと大差ないと思うが。
まぁ、他所の風習に口を出すほど無粋な事はない。
私は彼女に与えられたティーネームで呼びかける。
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