【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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502: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/08/25(土) 22:26:50.17 ID:1geMu67V0
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まほが去って行った先を、ダージリンは一人見つめていた。
正確にはまほではなく、まほが帰る学園艦の方角を。
ダージリン「逸見、エリカね」
呟いた言葉は自分自身に向けて言っていた。
ダージリン「まさか、まほさんがあそこまで言うだなんて」
まほの事は中学から知っていたが、その頃の彼女は人前で笑うような人間ではなかった。
いや、お世辞や軽口に対して微笑みで返す程度はあったかもしれないが、心からの笑顔というものはダージリンは見た事がなかった。
そのまほが嬉しそうに、逸見エリカとその名を呼んだ。
あの鋼のように堅牢だった彼女の心をああもほぐしたエリカという存在を、ダージリンは知りたくてしょうがなくなっていた。
戦車道の能力だけではない、エリカの持つ何かがまほを変えたのなら、それを知りたいと。
写真でしか見た事のないエリカの姿を脳裏に浮かべていると、後ろから声がかけられる。
アッサム「また何か変な事を考えてますね」
前髪を上げたブロンドのロングヘア―に大きな黒いリボン。
冷静沈着な面持ちを称えたその容姿はダージリンとはまた違う『淑女』の姿を現していた。
ダージリン「あら、わざわざ迎えに来てくれたの?」
アッサム「いつまでも帰ってこないからですよ」
ダージリン「ちゃんと集合時間には間に合わせるわ」
アッサム「それが信用できないからわざわざ来たんです……それで、どうでした?黒森峰の次期隊長は」
ダージリン「ええ、なかなか面白い話を聞けたわ」
その言葉に、アッサムはピクリと眉を動かす。
ダージリンが面白いという場合、面倒な事になる場合が多いのだ。
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