【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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587: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/11/10(土) 22:32:07.59 ID:84Q0qfUC0
突然姿勢を正したエリカさんが、私たちに呼びかける。
その頬は少し紅潮していて、エリカさんが緊張しているのだとすぐにわかった。
エリカ「……私、家族以外に誕生日を祝われるだなんて初めてで、その……なんて言えばいいかわからないんだけど」
口ごもるように小さくなっていく声、それすら止んで静寂が広がる。
けれども私は、赤星さんは、何も言わずじっと次の言葉を待つ。
そして、
エリカ「料理、美味しかった。ケーキも。小学生みたいだなんて言ったけど、歌、嬉しかった」
ようやく紡がれた言葉は、いつものはっきりした物言いとは真逆なたどたどしく、子供っぽい喋り。
だけど、本当に大切に、慈しむように。
エリカ「プレゼント、本当にありがとう。大事にするわ。ずっとずっと、大切にする」
プレゼントを箱ごと抱きしめる。
エリカ「みほ、赤星さん」
隠せない喜色が声ににじみ出る。
エリカ「私、今日の事を忘れないわ。恩だとかそんなんじゃなくて、ただ……楽しかったから」
彼女の瞳が潤む。
アクアマリンのような瞳が、文字通り海の様に。
どこか、湿度の上がった吐息が、唇を震わす。
エリカ「……うん、楽しかった、みんなではしゃげて、祝ってもらえて。だから」
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