【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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606: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/11/17(土) 23:36:16.98 ID:+ZhhncjE0
小梅「……まぁ、しいていうなら私はエリカさんを遠くから見ていますから」
みほ「え……?」
小梅「みほさんみたいにいつも隣にいるわけじゃないけれど、だからこそなんとなく見えるものがあるんですよ」
赤星さんが私の前に出て、夜風を纏うようにくるりと振り返る。
小梅「私は貴女たちが大好きです。一緒にいて楽しいです。でも、私は貴女たちを少し離れたとこからも見たいんですよ」
そう言って両手の指で四角を作り、私を捉える。そして、慈しむように微笑む。
時折、赤星さんが私たちから距離をとっているのには気づいていた。
率先して写真係をして、まずは自分以外をフレームに収めようとするのも。
それを心苦しく思う事はあった。
けれども、カメラを向けてる赤星さんはいつだって本当に嬉しそうで、
その笑顔を見ればそんな私の心苦しさなんて余計なお世話でしかないのだと理解できる。
私は、友達とは一緒にいたい。隣で他愛もない事で笑ったり、拗ねたりしたい。
でもそれだけが友達の在り方ではないのだろう。
赤星さんのように一歩引いて初めて見える景色があるのだろう。
その上で一言いうのなら、
みほ「赤星さん、結構めんどくさいね」
小梅「あれ?知らなかったんですか?」
私の言葉に赤星さんはおどけて返す。
それはまるで、既にした事のあるやり取りのように滑らかだった。
なので私もそれに応えておどけて見せる。
みほ「ふふっ、私たちまた理解し合えたね」
小梅「まだまだですよ、私が実は他の学校のスパイだとか、異星人だとかそういう秘密を抱えてるかもしれませんよ?」
なんてことだ、そんな秘密を抱えているのに全く気付かせないだなんて。
赤星さんは隠し事の才能があるなぁ。なんてね。
小梅「だから……まぁ、ゆっくり行きましょう。あと3年もあるんです。エリカさんの事も、みほさんの事も、私の事も。ゆっくり伝え合っていきましょう?」
みほ「……うん、そうだね」
そして再び私たちは家路を歩み始める。
散々語り合ったせいか、なんとなく無言の時が流れ数十秒ほどたった時、
みほ「あ」
ふと、思い出したことが。
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