21: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/20(水) 20:17:31.50 ID:bc+j41HO0
数分後、プロデューサー宅のリビングに三人と一匹が集まった。
休みだというのに突如叩き起こされて、
まだ寝ぼけ眼のプロデューサーが「……それで」と欠伸混じりに訊く。
「星梨花は何だって突然ウチに来たんだ?」
それは至極もっともな質問だった。
傍らに寝そべるいぬ美の背中を撫でながら、
響も同意するようにコクコクと頷く。
問われた星梨花は仰々しい咳払いをすると、
持参した荷物を一つずつ順番にローテーブルの上へと並べ。
「わたし、プロデューサーさんと響さんの頭を洗いに来たんです」
言われた二人は眉をひそめ、
次いでその視線をテーブル上へと移動させた。
そこにはヒト用シラミ取りシャンプーが一本、
ペット用ノミ取りシャンプーが一本、ブラシ、コーム、シャンプーハット。
『コロコロ』こと粘着カーペットクリーナーに、
お風呂に浮かべて温度が計れるシロクマの玩具と入浴剤も置かれている。
「う、可愛い」と、響が早速クマに興味を示す。
「う、む」と物言いたげなプロデューサーが、
最後に出された防ダニ効果のある洗剤を手に取り星梨花を見やる。
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