勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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402: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:37:02.24 ID:9OC/ch8I0
――

――――

昼間にあんなに暑かったのが嘘のように、夕方になると風が吹いて心地よかった。
以下略 AAS



403: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:37:52.15 ID:9OC/ch8I0
毎年夏になったらここに来るのは、もう自分にとって恒例行事になっていて、親の事情なしでも自然と足が向かうようになった。

就職してからは、ここにいられるのはほんの数日ほどになってしまったが。

おばあちゃんは何かを察してくれているようで、その理由について聞いてくることはなかった。
以下略 AAS



404: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:38:18.29 ID:9OC/ch8I0
「いつだったか、『十年女を磨いてから、出直してこい』って言われたっけ」

「今の私、あなたにとって少しでも魅力的になってるのかな」

「……そうだったら、いいな」
以下略 AAS



405: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:39:41.60 ID:9OC/ch8I0
その時、低くどもるような音が村中に鳴り響いた。

「えっ……?」

音のする方をとっさに向くと、それはこの村で一番大きな山からしたのだとわかった。山頂が、鈍く禍々しい色の光を放っている。
以下略 AAS



406: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:40:31.62 ID:9OC/ch8I0
あまりの音の大きさだったせいか、他の音がひどく遠くのもののように感じられた。

一体何が起こっているのだろう?

疑問符が脳内で次々と生まれてくる中、一つの可能性がふっと浮かび上がってくる。
以下略 AAS



407: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:41:18.50 ID:9OC/ch8I0
山が消えたこともあって、村の人たちはみんなあれを脅威だと認識したようで、私とは逆方向に逃げていく。

それを横目に大方の人の流れと逆走する私は、何度もいろんな人に止められかけたが、それらの手をくぐり抜けるようにして先へと進んだ。

「はぁ、はぁっ」
以下略 AAS



408: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:41:53.29 ID:9OC/ch8I0
次の瞬間には私は走り出していた。頭で考えたというよりは脊髄反射的で、本能的にあれが脅威だと直感したのだろう。

逃げる先は山の中以外になかった。足下が悪く何度もつまずきそうになるも、幸運にも転ぶことはなく上へ上へと登る。

「な、なに……? 何なの……? 一体何が……」
以下略 AAS



409: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:42:19.38 ID:9OC/ch8I0
「どうして、こんな……」

目から涙がとめどなく流れてくる。水滴を吸い込む地面は、他の何かの足音で一定の間隔で揺れる。

「嫌だ……っ、死にたく、死にたくないよぉ……!」
以下略 AAS



410: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:42:52.08 ID:9OC/ch8I0
「えっ……?」

思わず、言葉を失った。

「嘘……、そんな……」
以下略 AAS



411: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:43:36.23 ID:9OC/ch8I0
「きゃあああああああっっ!!! 痛い痛い痛いいたいぃぃっ!!!」

腕が縦に、真っ二つに裂けてしまったような感覚が全身を突き抜ける。

鮮血が傷口から一気に噴き出る。
以下略 AAS



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