紬「フェアリーのFはフォーエバーのF…?合言葉?」
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14: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 19:02:10.80 ID:KY+4F9Bu0
「……考えてることがばれてるって怖いな。
 いや可憐も似たようなことできるけど」
「プロデューサーの視線が不躾だったからわかっただけにすぎません。
 わたくしはあの者とは違います」
「すげえよなあ……こっちが発情してるのが常にフルオープンとか。
 あいつに俺の心の中がモロバレって気づいた時は人生終わったと思ったんだけど、まあなんとかなるもんだな」
「あなた様はわりと心が口から洩れていますので」

 マジかーと思って空を見上げる。まだ夕暮れ時だ。
 篠宮可憐には本気で感情発情から細かな身体情報までわりとモロバレなので、こっちもフルオープンで接していたりする。
 一応周囲に他人がいる時は気を使っているけども、それも自分が適当なので限度がある。
 まあそのせいかしらんが、最近はあっちもフルオープンになってきている。
 多分俺のせいじゃないと思う。この環境が悪いのだ。環境が。
 つまり大体社長のせい。そういうことにしとけ。

「しっかしそうかあ。こりゃその内プロデューサー業もクビになるかもしれんな」
「そうしたらわたくしもアイドルを廃業せねばならなくなるかもしれませんね」
「嘘つけ。お前は俺が辞めてもアイドルを続けるよ」
「はい、嘘です」

 そっかあ、と言ってやっぱり空を見上げる。若干日は沈みかけている。
 悲しいとも特に思わない。
 四条貴音はそういうアイドルだ。本人の中で何らかの使命のようなものがあって、アイドルをしている。
 だからきっと、自分がいなくても彼女はアイドルをし続けるだろう。
 己の使命を果たすまでは。

「ですが、あなた様はきっとプロデューサーであり続けるでしょう。
 わたくしがアイドルを続ける限りは」
「意味がわからんなあ」


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