紬「フェアリーのFはフォーエバーのF…?合言葉?」
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◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 19:00:47.88 ID:KY+4F9Bu0
なんだ、お前がよんだのか、とそう答えそうになった。
浮世離れした、という言葉が大概浮世離れしている劇場の中でも最も似合う女がそこにはいた。
四条貴音。
苗字からして大概浮世離れしているが、名前もタカネときたものだ。
高翌嶺の花。貴い音。まあアイドルとしては本名を芸名にしていいぐらいのインパクトのある名前である。
昔はプロデュースできんのかこいつ、とも思ったが今は大分角もなくなって売り出しやすくなった。
「……ええ、わたくしが呼びました」
「嘘か」
「嘘です」
「心を読まれてるのかと思った」
「読心の術は未だ身に着けておりません」
さよか、と思ったが話半分で聞いておく。
この世は大概不思議であふれている。自分もそうだが、自分の担当するアイドルなんてもっと無茶苦茶だ。
空に飛んでいく劇場とか一体なんなのか。劇場だけならともかく、アイドルが空を飛んだり深海にもぐったり、しまいには世界を壊したり。まあ夢の話だ。
そんな中で、貴音は元から不思議の塊のような女である。心を読めても不思議ではない。
「実際心を読めていたらどうなんだろうな。
俺が今何考えてるかわかるか、貴音」
「……面妖なっ!」
突然顔を赤らめられても何がなんだか。
別にいつも考えてることしか考えてない。
こいつの尻ひっぱたきてえなあ、とかぐらいだ。
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