照「わたしに妹はいない」久「……そう」
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192:名無しNIPPER[sage saga]
2018/09/02(日) 18:38:39.84 ID:rr1Aanow0
「・・・・・・というのが、私の思い付き。ゆみの口から聞きたい。イケるかしら?」

ゆみの眉間にしわが寄る。ひょっとしたら今、私は睨まれてるのかもしれない。そんな妄想をしながら返事を待つ。

「出来るかどうかというだけなら、可能だろうな。だが久、そんなこと……本気なのか」

「モチのロンよ。ここまでしたんだもの」

「そうか。……そうだよな、大事な後輩のことだろうし。でも私が可能だと思うのは私にその判断が出来る部分だけだよ。この場で二人で話したところで判断できない要素もあるし、結局のところ君の思い付きが形になるかの最難関、それが超えられるかは君の手腕次第になる」

「そうね。ま、なんとかするわよ。じゃあそういうことで、用を済ましたら戻りましょうか」

ここに来た理由はさっき述べたとおりだけど時間ってのは流れるもので。まあなんだ、物の正しい使い方をすることにしよう。





‐白糸台高校・麻雀部部室‐

「やけに長かったけど、なにかトラブルでもあったのか」

部屋に戻ってからのその第一声は弘世さんのものだった。なんだか妙に矢継ぎ早な口調という気がしないでもない。

「なにもなかったけど、どうかしたの?」

「そうか……。いや、ならいいんだ。早速続きをやろう」

「他校の生徒が無許可で校舎に入って、しかも本校舎をふらついてるのが急に気がかりになったんだって」

「おい、照」

弘世さんが異議申し立てをする素振りをみせるが、すぐに言葉に詰まる。意外だ、どうやら本当らしい。過失を暴露され目を泳がせる相手に、ゆみのほうから追撃がかかる。

「私たち以外にも誰か来てたのか。特に会うこともなかったが」

「加治木さんまでそんな……」

「ゆみって天然? 人工?」

「二人していきなり何を、どういう意味だ?」

どうやらジョークのつもりはないらしい。これで人工ならそれこそヅカに加治木ゆみの名前で応募してあげるところだ。

「本校舎にいる他校の生徒というのが、部長と加治木さんという話ですよ。それより麻雀を再開しませんか」

関心無さ気げに聞いていた和だが、どうやら痺れを切らしたらしい。ゆみはゆみで合点がいったようで、鶴の一声に対してなのか頷きながらもといた位置に戻っていった。
南四局。ラス親が現在トップなので、泣いても笑っても次の局で決着がつく。幸い、和の頬はまだ赤らんでいる。



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