渋谷凛「前職アイドル、そしていま」
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13: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:08:08.30 ID:OipDTOFK0



電話から十分ほど経った頃、お客さんが一人やってきた。

想像通り、と言うのが適切なのかはわからないけれど、見た目はさっきの電話から連想したそのものだった。

ばっちり着こなしたブランド物のスーツに、革靴。

店内に入ってきて帽子を取り、一礼する姿は絵に描いたようだ。

「いらっしゃいませ」

しかし、いくら想像通りだったからとはいえ、見た目だけで判断して名前を伺うのも失礼な話なので、相手が名乗るのを待つことにする。

椅子から立ち上がって、その男性のもとへと寄って行く。

「声が若いな、とは思っていたのですが、こんなお嬢さんがやってらしたとは」

男性はそう言ったあとで「失礼いたしました。歳で判断するとは申し訳ない」と頭を下げる。

そうして、男性は「先程お電話させていただきました」と言って名乗ってくれた。

私はそれに対して「お待ち致しておりました」と笑顔を作る。

前職でこれでもかというくらい練習したのだ、接客スマイルくらい造作もない。

「ご注文のお品物をお持ちしますので、少々お待ちくださいませ」と下がった。



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