まほ「まさか、みほと入れ替わってしまうとはな……」
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3:名無しNIPPER[saga]
2018/08/31(金) 19:11:24.91 ID:33mytLdE0

エリカ「……」

 問われて。

 エリカは悩むこともしなかった。もとより、答えは出ている。こくりと頷いて見せ、

エリカ「ええ、その通りです。私がその子の為に動くとでも?」

まほ「なら――」

エリカ「でも、勘違いしないでください。その子に隊長の座を奪われるのが嫌なんじゃない。みほが、私と同じチームになるのが嫌なんです」

まほ「ほう……?」

エリカ「次の大会で、私はその子を完膚なきまでに敗北させます。逸見エリカは、西住みほよりも強い」

エリカ「西住みほが去っても、黒森峰には何の問題もない――それを見せつけてやりたいんです」

エリカ「そう、これは徹頭徹尾、私の為――だから困るんですよ、隊長。私があの子に勝つチャンスを、奪われるのは」

まほ「いい覚悟だな、エリカ。さすがは私が副隊長に選んだだけのことはある」

 だから、とまほは無表情のままに続けた。

まほ「来年も、副隊長としてみほを支えてやるといい」

エリカ「思いとどまっては、いただけませんか……?」

まほ「くどいぞ。西住流に後退はない。もしも私を止めたいのなら、力尽くでこい」

 言いながら、まほはトランクを置くことも、身構えることもしない。

 油断でも慢心でもなく、それはただひとつの摂理を表している――西住まほは、逸見エリカよりも強いと。



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