真壁瑞希「恋するアセロラ・サイダー」【ミリマスSS】
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14: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/11/12(月) 22:37:58.11 ID:NGPIxQq80

 プロデューサーも先ほど出掛け、シアターの控え室は再び私だけだ。人の気配も全くなく、今なら禁止されている野球をしてもバレないだろう。
椅子を離れ窓際へ向かうと、天気が良いお蔭で風景がよく見えた。我が765プロのシアターは臨海地区に居を構えており、海がすぐそばに見える。海の向こう側には都心のビル群が林立し、晴れて空気が綺麗な日には、今日のように富士山が顔を覗かせてくれる。

 真下を見るとシアター前の広場があり、私たちのライブを見に来たであろうファンも含め、たくさんの人々が往来していた。開場を待たんとする正面玄関の人垣は、蟻の這い出る隙もないかのように、ひしめき合っている。

 その広場の右手、ちょうど木立のそばにカラフルな車が一台停まっている。カラフルを通り越して極彩色なのだが、周りの風景と不思議にも調和しているその車の正体は、ジュースや軽食を提供している屋台だ。私は、そこで売られるアセロラ・サイダーのことを思い出した。





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