バットマン「グランド……オーダー?」レオナルド「その3だね」
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492: ◆GmHi5G5d.E[saga]
2019/01/16(水) 01:26:47.62 ID:Elqc4oHU0




 か細い声に、エリザベートは振り返り、笑って返そうとした。代わりに口から血が溢れ、屋上を濡らす。


「エリザベート、お前、」
「なんて顔、してんのよ」


 おのれを強いて笑みを浮かべ、エリザベートはさらに咳き込み、吐血する。生々しい血の色が屋上に広がって行く。デッドショットは真っ白になった頭で、とにかく行動を起こそうとした。

「掴まれ、逃げるぞ」
「ええ、ええ……逃げて、ゴホッ」
「馬鹿言うな、お前も逃げるんだ」

 自分の声が何処か遠く聞こえるのを感じながら、エリザベートを抱え上げる。フロイドはこの白昼夢のような現実感のない光景に、必死になって追い付こうとしていた。

「大丈夫、大丈夫だ」

 大丈夫ではない。

「絶対に助けるぞ」

 コイツはもう、助からない。

「だから、生きるんだ。分かるな」

 コイツは、死ぬ。


「情け、ないわよ、デッドショット」
「そうだな、そうだ……もっと軽口を叩け、お前が治った時に倍にして返してやる」


 彼は走った。ケルト兵の追撃が途中に何人か来たが、反射的に撃ち殺し、走った。そうして、彼は極力背中のエリザベートから目を逸らした。彼女が致命傷を負った事実を受け入れられなかったのかもしれない。


 デッドショットは街はずれの岩陰まで走り、ようやく止まった。その時、エリザベートの鼓動はもはや、殆ど感じ取れないほどに弱まっていた。






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