バットマン「グランド……オーダー?」レオナルド「その3だね」
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555: ◆GmHi5G5d.E[saga]
2019/04/25(木) 02:25:28.79 ID:YcegZolL0



 怪物を前に、マシュは半身になった。はちきれんばかりの緊張感の中、殺気と覚悟がぶつかり合う。

 クー・フーリンが床を蹴った。遅れて床が爆ぜ、破片を撒き散らす。そのスピードはこの場の誰にも見えぬほどであり、バットマンには疾風じみた影しか見えない。

 が、マシュはそれを予測していた。構えた盾と醜い爪がぶつかり合い、火花を散らす。マシュの筋肉が軋み、クー・フーリンは歪んだ笑みを浮かべる。


 次の瞬間、台風のようなやり取りが始まった。爪が盾を掠り、槍を拳が捉え、尻尾がマシュの脇腹を打ち、頬を拳が打ち抜く。

 風が吹き荒れ、瓦礫が吹き飛んで行く。マシュの瞳の輝きが増し、クー・フーリンの全身から禍々しいオーラが噴出する。

 ここへ更に、凄まじいスピードで参戦する影があった。ジェロニモ。精霊の力を借り、風のように素早く、山のように力強く、火のように荒々しく踏み込む。

 三人はもはや常人の目には見えず、食らい合うような攻撃で身を削りながら戦い続ける。


 シータも覚悟を決め、矢筒から矢を引き抜く。そして、もはや霞む色としか思えない乱戦の中に目を凝らす。


(神々よ。そしてラーマ様。どうかご加護を。私にこの一矢を撃つ勇気を)


 シータは目を開き、しっかりとその乱戦を見据えた。マシュが槍を受け止め、生じた隙にジェロニモがナイフを振り抜く。クー・フーリンは爪で受け止め、尻尾を振り抜こうと地面を踏みしめる。


 そして、矢が放たれた。空気を裂き、その一矢はクー・フーリンの首を目掛けた。怪物は意外そうに目を開き、その一撃を見ていた。


 矢が、彼の喉を穿った。クー・フーリンは血液を口から漏らす。致命傷だ。もはや勝負あった。マシュは動きを止める。



 だが、直後に尻尾がマシュの頬を打ち据え、弾き飛ばした。ジェロニモが飛び退いたコンマ1秒後、それまで彼が立っていた場所に槍が突き刺さった。


 クー・フーリンはもはや己の命にすら頓着せず、血を撒き散らしながら吼えた。彼は血走った目を開き、ジェロニモへと向かって駆けて行く。


 不死身じみた怪物の暴動。しかし終わりは見えていた。クー・フーリンの背中から立ち昇る光の粒が、加速度的に増えて行く。それは消滅へのカウントダウンだ。






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