【シャニマスSS】甜花「シンデレラと」夏葉「サンドリヨン」
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5: ◆/rHuADhITI[saga]
2018/12/04(火) 23:15:38.97 ID:I+Xf9OEw0

P「題名、『シンデレラとサンドリヨン』。童話の『シンデレラ』をベースにした創作劇だ」

千雪「シンデレラ。それで、サンドリヨンというと……」

千雪「サンドリヨンってアレですよね。あのペローさんの……」

P「お、詳しいな。さすが千雪」

千雪「ぐ、偶然ですよ。童話とか御伽噺とかが好きで。それで、たまたまです」

甜花(ぺろーさん……?)

人名、だろうか。

しかし重要な話ではないようで、解説される事なく話は進む。

P「この創作劇だが、『サンドリヨン』という登場人物が出てきている」

P「本来の『シンデレラ』には登場しない人物だな」

P「この追加の登場人物である彼女が、話のキーパーソンになるわけだが……」

プロデューサーさんが、台本を持ち上げる。

思ったより重量がありそうだ。

P「長々と口で説明してもアレだしな。ともかく、目を通してみて欲しい」

P「二冊あるし、千雪もどうだ? 急ぎの用事があるなら、無理にとは言わないけど」

自分のお仕事の話なので、本来は千雪さんがいる必要はない。

たまたま、居合わせただけだ。

しかし自分としては、居てくれると安心できるので、とても有り難い。

千雪「それじゃあ、折角ですので」

千雪「はい、甜花ちゃん。意外と重いので、気をつけて下さいね」

千雪さんが軽く立ち上がって、二冊とも台本を受け取る。

それから、その片方を自分に渡してくれた。

甜花「ありがとう、千雪さん……」

台本の表紙に手をかける。

ページの1枚1枚は薄くて、まるで辞書みたいだと思った。

甜花(あ……)

薄いページが塊になって、左から右に流れていってしまう。

甜花(……ページ、余計にめくれちゃった……)

甜花(……分厚い本は、これだから……)

開けたのは、最後の方のページだった。

甜花(え……)

その端っこの文章が目に入る。



『たとえ灰被りでも良いのです』

『大切な人の隣で、笑っていられる自分で在りたいのです』

『だから、私は』



甜花「……」

P「どうした、甜花。そんな風に固まって」

甜花「え……?」

甜花「あ、うん……な、なんでも……ないよ……?」

P「……」

P「そうか」


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