千早「今日、母が私の家に来る」
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11:名無しNIPPER[saga]
2019/02/25(月) 23:45:34.90 ID:MVMHgjBu0
それでも、こうも質問攻めにされると、
なんとなくそういうものなのかなと考えてしまうのは、きっと仕方のないことだと思う。
とは言え質問されること自体は決して嫌ではない。
寧ろこうして滞ることなく会話を続けられていることに、私は安堵していた。

母と喧嘩することなく会話ができるようになってからも、あまり長い時間を共に過ごしていたことはない。
これだけ長く会話するのは……それこそ本当に、幼い頃以来かも知れない。
それも、こんなにも穏やかに。

千早「これは、どれがいいのかしら……? こういう食材は、あまり買ったことがなくて」

千種「そうね……。それじゃあ、これにしましょう」

こんな会話をしながら、夕飯や朝食の買い物をしたことも、きっと初めてだ。
幼い頃には母の買い物に付き添ったこともあるけれど、当然その頃にはただ付いて回っていただけのはず。
こんな風に『二人で一緒に買い物をする』なんて経験は、一度だってなかった。
なんだか特別な体験をしている気がしてくる。


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