4:名無しNIPPER[saga]
2019/02/25(月) 23:30:35.51 ID:MVMHgjBu0
千種「誕生日おめでとう、千早」
第一声は淀みなく母の口から発せられた。
まるで強くそう決められていたみたいに。
けれど母の笑顔はとても自然で、私も同じように微笑む。
千早「ありがとう……。荷物、持つわ」
千種「いいのよ。私が持ってきたんだから」
千早「でも……」
千種「……わかったわ、ありがとう。じゃあ、こっちだけ」
笑いながらそう言って、母は小さい方の鞄を渡してきた。
本当は大きい方を持つつもりだったけれど、
これ以上食い下がるのも何かおかしく思えたから、私は素直に受け取ることにした。
千早「それじゃあ、行きましょうか」
そう言って私は歩き出す。
半歩遅れて歩き出した母は、すぐに私の隣に並んだ。
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