ほむら「エヴァンゲリオンVS魔法少女 最後の戦い」
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164: ◆wulQI63fj2[saga]
2019/03/23(土) 23:57:37.53 ID:/ZOiCtFO0

「なんやケンスケ、それほんまか?」

シンジの言葉を受けて、別の人間が会話に割り込んできた。
いつの間にか背後に立っていた、ジャージの似合う友人――鈴原トウジ。
彼が怪訝そうな顔でこちらを覗き込む。

「本当だよ。さっき日誌を取るふりして職員室で書類ガメてきたんだ。女子だってさ」

「また女子かいな!」

「うん。にしても変わってるよな、この時期に転校生だなんて。ここを出ていく生徒は後を絶たないのにさ」

エヴァと使徒が度々戦闘を行っている第3新東京市では、被害を恐れて街を脱出するケースが多い。
このせいでこの第壱中学に通う生徒数は大きく減少していたことをシンジは思い出した。

「エヴァのパイロットのシンジに、同じパイロットの惣流。と来たら次もパイロット……って思ったんだけどなぁ」

がっかりしたように肩を落とすケンスケにシンジは苦笑する。
すると、前の方の席に座っていた少女――同僚にして同級生かつ同居人である惣流・アスカ・ラングレーがぐるりと顔を向けてきた。
彼女は鼻を鳴らして大きく胸を張ってふんぞり返る。

「はん、そんな簡単にパイロットが増えるわけないでしょ? 選ばれた天才なのよ、チルドレンは!」

「国語の点数低いくせに……」

「漢字が読めないんだから仕方ないでしょ! だいたい私の国籍は日本じゃないもーん日本語は国語じゃありませーん」

「アホらし……天才の言葉とは思えへんな」

「あん、やる気!?」

まあまあ、とシンジは頬を引きつらせて二人を落ち着かせる。
二人が引き下がるのを見てほっと一息つくと、同じパイロット仲間の少女――綾波レイの様子を窺ってみた。
彼女は我関せずとばかりに外を眺めていた。

「……綾波って、成績はどうなんだろう」

その疑問は、誰の耳にも届くことはなかった。
そうこうしている内にホームルームの時間になり、先生がやってきた。
委員長の洞木ヒカリの号令と共に全員が起立し、例をしてから着席する。

そして、先生が口を開いた。

「えー、今日は転校生が来ています。……入りなさい」

その直後、教室の戸が、ガラ、と開かれた。



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